大阪府高校教員は"公立"か"私立"のどちらが良いのか?

教員になることを考えたときにまず悩むことは、"公立"or"私立"ではないでしょうか?

私は幼稚園から大学まで国公立だったので、私立の学校に勤めるイメージはありませんでした。公立をメインで受けていましたが、滑り止めに私立も受けていました。

教員の就職活動(特に新卒)は情報がつかみ辛く、働いてから「こういう情報を早く教えてくれていたらよかったのに、、、」と新卒のときに心から思いました。

新卒で教員になるが情報がない方、別の職業から教員になる方向けに書きました。

私は私立を選んだ訳ですが、公立の先生もたくさん友人にいるので、その方たちに聞いたことも含めて書いていきます。

※私の個人的な見解や人から聞いてきたことも含まれるので、ひとつの意見として参考程度に読んでもらえればと思います。

 

 

①公立教員のメリット

1つ目のメリットは公立はなんといっても採用試験に一回受かれば"公務員"!!!

つまり、退職(定年)まで一生安泰です!

また、給与面でも保障されています。大阪府の場合、公立教員の給与は大卒初年収は

400万円、45歳(非管理職)での年収は760万円です。(↓詳しくは以下のリンク参照)

大阪府/職員のモデル年収額及び職員一人当たりの給料・諸手当一覧 〔参考〕


※大卒者全体の初年収の中央値が約270万円、45歳での年収は680万円
と比べてみると、「教員は高給取り」と言われても仕方ないですかね。個人的には仕事の中身でみれば給料は"安い"と感じてしまいますが、、、

 

2つ目のメリットは、デメリットにも書きますが"転勤がある"ことです。

これをデメリットだと思う人もいますが、「教師をするなら様々な生徒をみたい」

と思う人にとってはメリットになると思います。

その理由としては、転勤があることで様々な学力層の生徒の対応ができること。

教員として指導の幅が広がり、様々な学校の教育方針を体感できること、などがあります。

 

3つ目のメリットは、転勤があることで人間関係がうまくいかなくても、違う学校に行って新たに人間関係を構築できます。これは私立教員の私としても羨ましいと思います。

 

②公立教員のデメリット

メリットにも書きましたが、"転勤がある"ことです。

転勤といっても府内ですが、学力的にもかなり幅があります。

やんちゃな生徒が苦手な先生、学力が高い生徒の指導ができない先生はかなり苦しいと思います。様々な学力層やキャラクターの生徒に幅広く対応しないといけませんが、それが大きなストレスになるかもしれません。

また、通勤時間が1時間半以上になる可能性もあります。

 

③私立のメリット

1つ目は公立よりも給与が高いところがある!ことです。(低いところもあります。)

初年度は公立と同じく400万円程度と聞きますが、45歳(非管理職)で800万円を超えるところもしばしばあるそうです。

また、同じ法人で大学を運営しているところは給与が高いです。

45歳(非管理職)で1000万円を超えるところもあります。

あと、これは噂ですが仏教系の学校は給与が低く、キリスト教系の学校は給与が高い傾向にあるそうです。

 

2つ目は転勤がないこと!

業務内容があまり変わらないのは楽だと思います。

また、家を買っても職場が遠くなることはありません。

 

3つ目は、自分の気に入った学校で働き続けることができる

学力層や教育方針、また、男子校や女子校、共学の選択も可能です。

(採用されればですが、、、。私立学校での正社員採用までの道のりは公立より長いです。)

 

4つ目のメリットは、採用試験に教職教養がないこと!

つまり、教職教養の勉強をする必要がない。

私は公立も受験しようと考えていたので、大学在学中に勉強をして、プレテストなども受けていました。しかし、かなり煩わしかったのを覚えています。

もちろん、教員生活で役に立つことが多いですが、それは自己研鑽で十分だったなとも思います。

(私立教員も勉強はしておくべきだと個人的には思いますが、、、)

④私立のデメリット

これが一番大きなデメリットですが、それは専任採用でなければ永年雇用ではないことです。

まず、私立には非常勤採用を除けば、専任採用と常勤採用の2つがあります。

専任採用とは永年雇用で、好待遇です。

しかし、常勤採用は契約社員となり最大で3年間(稀に4年)までしか働けません。

この2つの違いは別の記事で詳しく紹介しようと思いますが、私立は専任採用されなければ私立のメリットは受けられないのです。

ただ、一発で専任採用はあまりなく、常勤で何年間か働いて認められれば専任採用というところが多いです。また、年齢も若いほど有利となります。

様々な私立学校をさすらい、常勤採用を40歳まで続けている人もいますが、そこまでいってしまうと公立の方が年収も高く安定するので、専任採用をあきらめて公立に行った方がよいと思います。


※ちなみに、常勤採用をたくさん、毎年している学校はあまりオススメできません。

常勤講師がすぐにやめているか、3年で退職しており専任採用への可能性が低い場合があるからです。

これは様々なところで情報を仕入れてください。

 

また、転勤がないこともデメリットになります。

人間関係がうまくいかなくても、大きな失敗をしてしまっても、転勤がないので同じ職場で働くほかないのです。

確かに、ほかの学校を受けなおせばいいだけですが、先述したとおり年齢の壁がありますのでなかなか転職をする人は少ないと思います。

 

⑤まとめ

公立のメリット

  1. 公務員(安定している)
  2. 指導の幅が広がる
  3. 人間関係がうまくいかなくても別の学校にいける

公立のデメリット

  1. 指導したい層が選べない
  2. 通勤が長くなってしまう

私立のメリット

  1. 公立より年収が高いことが多い
  2. 職場が遠くならない
  3. 働きたい学校が選べる(採用されれば)
  4. 採用試験に教職教養がない

私立のデメリット

  1. 専任採用でなければメリットが得られない
  2. 何かあっても同じ学校で働く必要がある